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計画地は画整理事業により整備された新興住宅で南面道路の日当りのよい敷地です。駅の利用圏で日常生活に必要な買い物、通学等の利便性がよく、敷地の西側 の家並みの間からは里山の翠が望め明るい空が広がるのどかな雰囲気をもつ場所でもあります。この恵まれた環境の中で、家族5人が楽しくのびやかに生活できる空間を創造しました。
シンプルな箱に大きく切り抜かれた窪みは室内に明るく降り注ぐ光を導く空間であり、内外をつなぐ中間領域のテラスとして、キッチン・リビング・和室等の延長としてつながっています。また、2階に渡されたテラスは1・2階をつなぐ中央の吹き抜け空間を挟み回遊性のある動線によって室内外のつながりを強めています。北側に設けられた坪庭は北側宅地の視線を気にせずに採光や通風を確保でき、周りにダイニング・階段・浴室などの水回りが配置されています。明るい南側のテラスに対して落ち着きのある場所として演出しました。シプルな箱型の中に変化に富んだ多様性のある空間の創出を試みた住宅です。