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計画地は秋田駅から程近い久保田城の城下町に位置している。一方通行の道路に2.5mしか接していない、所謂旗竿地の敷地である。一見不便そうではあるが、敷地東が高台になっており、眺望とプライバシーを確保しやすい魅力的な場所であった。設計は敷地条件の読み取りからスタートした。南北に建物を配置することで敷地を東西に分断。西側を車の転回スペースとインナーガレージ、東側をデッキテラスと庭の空間とした。建物の配置計画により通りからの視線をカットすることで建物内外を含め東側をよりプライベートな空間へと導いた。内部は玄関から水廻りへの動線を重視し、堀炬燵のあるリビングダイニングを見渡せる位置に奥様ご希望のアイランドキッチンを計画。こだわりのキッチンはステンレス天板などフルオーダーで製作した。スキップフロアになっている中2階には飾棚を造作し、いつでもコレクションを眺められる。リビングダイニング吹抜は折戸の扉が突き出してくる不思議な空間となった。唯一の2階であるBRを『ブラウンの板金』で仕上げることでファサードにインパクトを与えている。