×

世代をつなぐ家
世代をつなぐ家
  • 用途:専用住宅
  • 所在地:宮城県亘理郡
  • 竣工:2012年11月
  • 構造規模:木造2階建て
  • 担当者:佐藤 忠幸、吉田 和人
  • 建築面積:128.44㎡
  • 延床面積:203.71㎡
  • 設備:エコキュート(電気)、エナーテック(床下蓄熱暖房・電気)
  • タグ: #二世帯住宅 #吹き抜け #宮城 #床下暖房
Comment

計画地は田園地帯の中にあるのどかな場所であるが、今回の津波被災の経験から「浸水対策」として既存道路面より約60cmの土盛りをし、1階床レベルを約1mとしている。ヒアリングを経て要望事項を整理する中で子世帯と親世帯とも、今まで確立された生活スタイルがあるものの、世帯間の交流が活発な明るく楽しいご家族であることがわかった。このことから、お互いのスタイルに気を遣わずに生活しながら、家族の気配を感じることができる分離型2世帯住宅のプランを提案しようと考えた。従来の2世帯住宅は上下に分けるのが一般的だが、今回の計画では中庭を介して、左右に世帯を分けることにした。玄関、階段、2階のホール、テラスなどを共有スペースとして世帯間をつなぎ、キッチンや浴室など水廻りは全て分離する計画とした。

両世帯の中心に中庭を設けることは、風や光を取り入れやすくするのはもちろん、お互いの生活音を軽減しつつ、さりげなく見える灯りが家族の気配を感じさせるという3役を果たす。親世帯は1階にLDKと水廻り、主寝室、和室を配置し、プライバシー確保のため2階に娘さんの居室を設けた。子世帯は1階にLDKと水廻り、タタミコーナーを設け2階部分は、これから増えるであろう家族に柔軟に対応できるように、共有の収納と広い部屋を設けて自由に間仕切り出来るようにした。外観では親世帯からの要望である三角屋根、子世帯の要望である四角いボリュームを採用し、デザイン的にもお互いへの尊重と主張が同居するかたちとなった。子世帯住居である箱型の家屋には震災後、要望が多い太陽光発電パネルが設置されている。




































PICK UP