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計画地は名取市の新興住宅に位置している北側接道の場所である。計画当時は周囲に1,2軒の住宅しかないような状況だったが、震災後、新しい住宅が次々と建設されてきた。周囲にどのような住宅が建つか分からないこと、北側接道の敷地であること、外から中が分からないような外観でカーテンが不要な計画との要望から、周辺の環境に影響を受けにくい中庭型の住宅とした。中庭を中心に1階にLDKと家族共通のウォークインクローゼット、スタディールーム、玄関収納を設け、南側の2階に物干しコーナーと寝室や子供部屋が配置されることになった。南側に配置された収納の天井高さを抑え、かつ2階の天井高さを抑えることで、中庭への採光を確保した。外観は窓が無いようなデザインとし、内部はどこからでも子供の気配が分かるようにするため、間仕切りに開口を設け、建具を最低限とすることで、子供や家族の気配を感じながら生活できる空間とした。