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記憶をつなぐ2世帯住宅
記憶をつなぐ2世帯住宅
  • 用途:専用住宅
  • 所在地:宮城県石巻市
  • 竣工:2015年6月
  • 構造規模:木造2階建て
  • 担当者:佐藤 忠幸、加藤 綾
  • 建築面積:94.41㎡
  • 延床面積:146.10㎡
  • 設備:【親世帯】エコジョーズ(都市ガス)、温水ルームヒーター【子世帯】エコキュート、エアコン
  • タグ: #二世帯住宅 #宮城 #対面キッチン #庭・アウトドア
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計画地は区画整理された住宅地で、東道路に面している平坦地です。東日本大震災をきっかけにそれまでの住まいを解体し今回の敷地へ移り、親子2世帯で暮らす住宅を計画しました。玄関から水回りまで完全分離とすることや、将来的な家族構成の変化にも対応できるような間取りも望まれました。

配置は、道路側に広く駐車場を確保し、敷地中央南側に配置した庭を囲むようにL型に建物を配置しました。1階に親世帯を、1階の一部と2階に子世帯を計画。1階にある子世帯の寝室はクローゼットを通じて両世帯からの動線を確保し、どちらの世帯が利用することになってもそれぞれの動線が交差しないように計画しています。

こだわりのオーディオシステムが入る2階リビングは1階の寝室などが重ならないように配慮し、加えて防音対策を講じました。それぞれの世帯には趣味やパソコン作業などのための書斎空間を用意し、コンパクトな住まいながらもポイントとなスペースを計画。また作り付けの家具やパントリーやクローゼットなど、階段下も余すところ無く利用し各所に収納空間を確保しました。

子世帯側は2階の屋根勾配を利用して一部天井の高いのびやかな空間を演出し、寝室や水回り以外の間仕切りを取りやめて階段室から書斎までを手すり壁や本棚などで緩やかに間仕切りすることで隅々まで視線が伸びる広々空間を実現させました。

また、解体前の自宅から取り出した建材を利用して以前の自宅の雰囲気を取り入れています。和室に使用していた欄間は新しく作った建具の欄間にしっかりと据えられ、以前より少しづつ集めたという箭内石の敷石は玄関までの小道に配置し、家族や来客を迎え入れる大切な場所となりました。






















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