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計画地は仙台中心部に近い既成住宅地。実家の建替えを機に、介護を必要とする御両親との同居を目的に計画された2世帯住宅である。家族構成は施主夫婦と両親夫婦の4人住まい。介護のしやすさと外からの視線を気にしないですむ生活という要望からコンパクトな構成ながらも2世帯がおおらかに暮らすことのできる、「平屋・中庭」型の住宅とした。
一体的なLDKは外からの視線を遮りながらも、南面の大窓や中庭、テラスから光を取り入れることで明るく開放的な空間としている。両親にはお茶を嗜む和室、料理好きの奥様には機能的な広いキッチン、旦那様には暖炉でくつろげるリビング。中庭を挟んで家族共有の部屋を配置することで個別の生活スタイルを持ちながらも、必要な時に助け合える距離感を確保している。特に、水廻りは親世帯寝室の隣に配置し、介護動線と家事動線をコンパクトに集約させた。