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敷地は閑静な住宅地にあり、石垣などで丁寧に仕上げられていました。しかし、それが故に車の乗り入れ口が決まっておりプランの計画については最初から大きな制限がありました。
建物の外観は道路から見るファサードの表現を抑えモダンにしながらも、深い軒の中に大きな窓を多くとることで、外観から想像される以上に明るく大きな室内空間を実現しました。外観は黒いガルバリウム鋼板ですっきり仕上げ、それと対照的に、ポーチから玄関のアプローチ空間は白いタイル・ジョリパット塗の壁・木板貼の軒で丁重にオーナーや来客を迎え、特別な家へ入っていく気持ちを自然と整えてもらうよう配慮しました。
玄関には靴のまま出入りできるクロークを設け、靴やコートが増えても玄関から見えないよう仕切りました。リビングは大きな吹き抜けを介し、2階の予備室とつながっており、吹き抜けには斜めにブリッジをかけシンプルな空間に変化を与えています。予備室は当面は2ndリビングとして機能し、将来の子供部屋として2つに仕切れるようブリッジが予備室の中央にかかっている。1階の和室は、玄関脇に高さ1.8mの低いドアから入りサルスベリの床柱や黒い塗装等でしっかりとした和室として仕上げており、そこでは、室内全体のモダン雰囲気とは一線を引いています。主寝室は、大きなWCLとつながっており、予備室と共に効率よく収納空間を確保しています。