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福田町の家
福田町の家
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物件は震災による母屋取り壊しがきっかけとなり、計画がスタートしました。東西に長い敷地は東側が仙台市道に、北側が生活道路に接しています。

2世帯住宅となるため、それぞれが程よい距離感を保てるスペースと、南北に距離のない敷地ながら明るく風通しのよい住まいが望まれました。その他、農機具等を収納する倉庫やオーナー自慢のスピーカーを楽しめるオーディオルームの設置、2台分のガレージを組み込む事も計画上のポイントでした。

配置計画は一般的な建物を配置した残りの敷地を庭とするものではなく、建物を敷地いっぱいに広げた上で、各所に庭を配置しながらどの部屋も外とつながり光と風の入る場所となるよう計画しました。アプローチと駐車場を兼ねる「前庭」、鍵型連なるLDKに面した2つの「光庭」、勝手口へと続く裏動線沿いには室内に風を取り込む「風庭」、水周りにも「坪庭」を配置し外の雰囲気を楽しめる場所となりました。建物の外周は均一の高さの壁で囲み、外からの視線を感じる事が無い為ほとんどカーテンを使わずに過ごすことができます。これらの庭と壁によって閉鎖的な外観からは想像できないほどの明るく開放感のある室内が実現しました。

親世帯のスペースはすべて1階に用意し、水周りへのアクセスもよい位置とすることや、廊下や建具の幅なども広めに計画し暮らしやすさを考慮しました。

ポイントとなるオーディオルームは建具を使った遮光の仕組みを取り入れ、防音にも配慮する壁や建具の構造、真四角の部屋とならないよう間接照明を備えた段天井とするなど快適なスペースとなるよう計画しました。

ここに住まう家族が震災以前よりも、より快適な、より楽しい暮らしをスタートさせることを願っています。













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