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築50年近い団地型集合住宅の改修計画である。
外部工事と並行して、内部空間の更新も進めていった。
内部改修では、老朽化した配管設備の更新を含め、一度住戸をスケルトンの状態まで解体するところから始めている。
長い年月の中で、各住戸には異なる改修や補修の履歴が存在しており、仕上げの状態や痕跡もそれぞれ異なっていた。
そのため、住戸ごとに仕上げや空間構成に差異を持たせながら、既存の状態を読み取りつつ更新を行っている。
もともと社宅として利用されていた背景から、住戸によってはキッチンが設置されていない部屋や、後年にユニットバスが追加された部屋なども存在していた。
今回の改修では、大きく水回りの位置を変更することなく、既存インフラを活かしながら空間を再構成している。
また、断熱性能を見直しながら間仕切りを整理することで、従来の細かく分断された3DKの構成から、抜けのある開放的な1LDKへと更新した。
部屋数は減少したものの、広がりのある空間や暮らしの余白を求める現代の住まい方に対して、新たな価値を与えている。
「CONCRETE」の住戸では、「WOOD」で整理した配管計画や断熱条件を踏まえながら、最上階ではない構造条件を活かし、躯体現しの天井を採用した。
既存仕上げの痕跡や境界線をあえて残しながら更新することで、建物がこれまで積み重ねてきた時間や、幾度となく繰り返されてきた改修の履歴を空間の中に残している。
団地型集合住宅の改修では、すべてを新しく更新するのではなく、建物が持っていた構造や痕跡、時代ごとの変化を読み取りながら、現在の暮らしへと接続していくことが重要であると考えた。
古い団地が持つスケール感や周辺環境との関係、躯体の力強さを活かしながら、現代の暮らしに合った空間へと少しずつ更新していくことで、この建物は再び人が住み続けられる場所へと変化していく。
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