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勾配屋根のリビングに内と外をつなぐ縁側の役割をしてくれる土間がある家です。ラフに使える土間空間に薪ストーブ、その土間から外につながるテラスのような空間で外も中の空間も楽しみたい、そんなイメージを形にするためプランニングがスタートしました。計画地はゆったりと130坪あり、東側に田んぼと遠くに川が望める開けた敷地でした。敷地内の余白の庭とその先の風景を受け止めるL型の形をベースに、家族の個室や暮らしの機能をコンパクトにまとめた2階建てのボリュームと、緩やかな勾配屋根で天井高を確保した平屋の玄関からリビングまでのボリュームとをL形の「縁側土間」がつなぎます。土間はリビング内にも続き、薪ストーブ置き場のピットまで連続し、その先のリビングはシューズクローク・玄関へと天井が一続きの大空間。天井と床には屋久島地杉の柔らかくも赤みの混ざった味のある表情が印象的です。仕上げはリビングや外壁に採用した屋久島地杉のほかにも薪トーブ置き場や洗面に採用したの大谷石、コンクリート素地の土間、合板を利用したシューズクロークなど、素材そのものの魅力を味わえるよう質感を大切にした仕上げ選びを行いました。のびのびとしたリビング空間と必要十分なプライベートスペースを30坪のコンパクトな間取りに凝縮しました。