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未成の家
未成の家
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計画地は土地区画整理事業により造成された住宅地東端部の北西角地に位置しています。南側隣地には2階建ての住宅が北側に寄せて建ててあり、採光や眺望があまり望めない状況でした。これらの条件から外側ではなく内側に開いたロの字型のヴォリュームを採用しています。施主の要望として求められたのは、”ラフな住空間”でした。


1つ目の”ラフ”な空間演出として、仕上げ材料に工夫をしています。床の土間コンクリートや壁のプラスターボード表し、枠まわりのラワンベニア、洗面カウンターや階段の縞鋼板など、本来の住宅に用いる仕上材では表に出ない素材を仕上材として使用しています。場面ごとに濃淡のある配色を施したり、手間の掛かる施工をして頂いた工務店の協力により、これらの素材を仕上材として成立させています。


2つ目は空間の繋がりを緩くすることにより”ラフな住空間”を演出しています。中庭を中心として、各居室がスキップフロアでらせん状に間仕切りなく繋がり、コンパクトなヴォリュームながらも広々とした大らかな住空間を形成しています。


今後、生活スタイルの変化に合わせて仕上げや仕切りを造ることにより、また新たな空間が創出される可能性を含んでいることから”未成の家”としています。















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