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今回の計画は地域の為に終末期医療を行いたいと強い意志を持った先生との出会いから始まった。計画地は東松島市の矢本。先生の要望をかなえるために、事業と建築の面から検討を重ねていった。
事業的な面で言えば、終末期の方のみを対象にした施設だと事業が成り立たないため、サービス付き高齢者向け住宅とし補助金をもらい、さらにデイサービスを行うことで事業が成り立つように計画した。建築的な面は、先生と検討を重ねた結果、事業性・クリニックの継続性等を考慮し、既存のクリニックの駐車場を利用し、建物を建てることになった。
今回の建物は、一般的にイメージされる老人施設とは違い、最後を迎える住宅として、出来るだけ快適に暮らしてもらいたいとの先生の意向から、限られた敷地で出来るだけ快適な住居になるように検討した。デイサービス部分と住居部分に中庭を設け、さらに屋上庭園を設け施設でありながら、緑があふれ光や風が入り快適に暮らせる建物を目指した。